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職業はインスタグラマー。都筑青空さんのおいしい東京生活

大学を卒業後、現在はフリーランスのインスタグラマーとして活躍する青空さん。「SNSは自分を表現する雑誌のようなもの」と語るアクティブな毎日は、パートナーと一緒に作る料理に支えられている。

 Instagramを更新するたびに数百のいいね!が付く都築青空さん。大学を卒業後、現在はフリーランスのインスタグラマーとして活躍中だ。
 そもそもSNSを通して収入を得る仕事があることを知ったのは2年前、インターン先の広告代理店でのこと。
「PRの舞台裏を見て、初めての体験に驚くことばかり。私もなにか発信してみたいと感じました」
 ここからの行動が早い。有名企業の内定を辞退し、フリーランスとして働く決意をする。


都心のマンションからの眺め。「一日何度も移動するから、駅から近いことが自宅選びの必須条件です」

過労で体調を崩した駆け出し時代

 十分な収入を得られるようになったのは、働きはじめて1年ほど経ってから。
「多い日には3〜4本イベントや撮影をこなすこともあります。この働き方に落ち着くまでには、オファーをいただいたすべての仕事を受けてしまって体を壊したこともありました。今は平日は複数の仕事を受けても、土日は完全にスケジュールをオフにするように心がけています」
 週末は彼と家で料理をしながら過ごすのが一番の幸せだと語る。
「派手な生活をしているという印象を持たれるかもしれないけれど、私は自宅で過ごすことが一番好き。土日は料理をしたり近所の公園に出かけたりして、彼と静かに過ごすのが私のリラックス法です」



新製品を試すのも大好きだと言う青空さん。玄米やチアシード、キヌアから作られた『ブラウンライスケイク』にアボカドをのせ、オリーブオイルと塩を垂らしたヘルシーな軽食をスタッフに振る舞ってくれた。写真(下)は話題のオーガニックコスメブランド『to/one』(トーン) が手がけるフラワーティ。熱湯を注ぐだけで簡単にハーブティーが淹れられる。

休日のスタートは、自宅近くの八百屋から

 今回取材にお邪魔した自宅の近くには、八百屋があった。
「あのお店、品揃えも豊富なんです。とくにパクチーとか少量だと割高に感じてしまう野菜が安いのが嬉しい。平日はどうしても外食が多くなってしまうので、休日は彼と一緒に『今日は何を作ろうか?』と話しながら野菜を選んだりします。私、有名な料理学校に通ったこともあるんですよ。せっかくお金を払ったんだから、しっかり元を取らなきゃって(笑)、頑張って通いました。自分のためにはもちろんですが、彼のために料理をすること自体も好きなんですよ。豚キムチやナムルとか、お酒のつまみになるようなものも得意です。最近は器集めにも興味が出てきました。彼も料理が得意なんですよ。具だくさんのうどんとか、カルボナーラと丼系のガツンとしたものをたまに作ってくれます」

SNSで稼ぐ=今の時代ならではの働き方

 アンテナに引っかかった情報を自由に発信しているように見える青空さん。個人が顔を見せて活動できるのは、この時代だからこそできる特別な働き方だとも言う。
「SNSは自分を表現する雑誌のようなものだと思いますね。料理もファッションもビューティも、自分が興味をもったニュースや新製品情報を、撮影方法や原稿を工夫して発信しています。好きなことを自分勝手に発信しているわけではなくて、どんな人に向けて情報を発信したら一番反響があるのか、事前によく考えます。例えば自分より若い年代の人に見てほしいときは、大人っぽ過ぎる服装や高い価格帯の商品の投稿は向いていませんし。クライアントやフォロワーとの地道なコミュニケーションに支えられているのがインスタグラマーという仕事の本質だと思いますね」


週末はあまり遠出をせず、自宅の近くでのんびり過ごす。趣味はジョギング。お気に入りの公園を軽く流す。「人混みは苦手。夏はこの公園で彼とバドミントンをしたりもします」

 青空さんが暮らすのは、都内の学生街の近く。チェーン系コーヒーショップに行けば、アルバイトのスタッフから「いつもインスタ見てます」と話しかけられることもあるという。
「DM経由で、年下世代の女の子たちから悩み相談が届くことも結構あります。私は『こうしたほうがいい』と決めつけることはできないけれど、『ちなみに私はこうしてるよ』と伝えることならできる。何か一歩を踏み出すきっかけになってくれているなら嬉しいですね」
 この先思い描いているビジョンを聞くと、「専業主婦です!」ときっぱり。
「自分らしさをこうして自由に表現できるのは、時間がある今しかできない特別な経験です。私、子供が家に帰ってきたときにお母さんがいない暮らしは嫌なんです。料理も、趣味のフラワーアレンジメントも、今のうちに腕を磨いて、家族のために役立てたい。そう思っています」
 見せたい自分像を明確にプロデュースし、組織に縛られずに生き方を見つけるロールモデルとして、今後の青空さんの活躍が楽しみだ。

つづき・あおぞら●三重県出身。24歳。早稲田大学在学中からインスタグラマーとして活躍。グルメ、料理、ファッション、ビューティなど幅広いジャンルで発信する。旅専用のInstagramアカウント@ccirlblue723 では「#青空ひとり旅」も更新中。kitchenSTAR第0期生。